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人の潜在能力を引き出しパフォーマンスを上げる「コーチング」とは何か?-その2

coachingを教える

テレワークが増えてコミュニケーションが取りづらくなったとお悩みのマネジャーの方も多いと思います。
「コーチング」はそのような課題を解決するコミュニケーション手法です。
世界的にも通用する「LDVコーチングメソッド」とはどのようなものか?
今日はその極意を紹介します。

LDVコーチングメソッドの基本コンセプト

LDVコーチングメソッドコンセプト図
前回のブログでお話ししました、グローバル企業であるネスレ日本(株)で、私米本がマスタートレーナーとして社内で教育していたプログラムをベースに開発した「LDVコーチングメソッド」の基本コンセプトです。

1.2つの土台:信頼関係、コーチングの心構え
2.3つの役割:教える、導く、支援する
3.4つのスキル:傾聴、質問、挑戦、フィードバック
4.GRROWプロセス:目標→現状→対策→行動する意志

今回のブログよりこのコンセプトを順番に解説し、コーチングを行うにあたっての心構えや具体的なコーチング会話の進め方を理解していただきます。

2つの土台その1:信頼関係

信頼関係を築く
コーチングの「土台」とは、スキルやプロセスを学ぶ前に、コーチングを行う際に身に付けておくべき「コーチングに臨む態度」や「コーチングを行うときの心掛けやマインドセット」などの基本的な考え方のことです。
最初は「信頼関係」についてです。

信頼関係は相互に築く

コーチングに限らず、ビジネス上のコミュニケーションを行う際に、「信頼関係」が重要であることはご理解いただけると思います。
もちろん、コーチングに際しても例外ではありません。

では、皆さんにとっての「信頼関係」とは何でしょう?
「何でも話し合える」
「感情を表すことができる」
「安心して仕事を任せられる(任せてもらえる)」
人それぞれ「信頼関係」の定義は違いますが、ポイントはコーチとコーチ―が「相互に」築くということです。どちらか一方が思っているだけではいけません。
*コーチングをする人=コーチ、コーチングを受ける人=コーチーと呼びます。

コーチング会話中に信頼関係を築くには

コーチングの席位置
コーチング会話中でも信頼関係を築くことは可能です。
メラビアンの法則によると、感情や態度(=好感や反感)は、言葉そのもの(7%)や声のトーン、口調(38%)よりも圧倒的にボディランゲージ(55%)によって伝わります。
即ち、いくら良いことを話していたとしても不遜な態度や暗い表情を見せると、ネガティブに伝わってしまうということです。

「脚を組む」
「腕を組む」
「体が斜めを向いている」
このような態度は「クローズドポジション」と呼ばれ、心理的に「この相手は信頼できない」と思わせてしまいます。意識せずクセでこのような態度を取りがちな方は少し注意してみてください。

もしあなたが会議室のような執務スペースではない場所で、コーチ―である部下とコーチングのような1on1ミーティングをするとしたらどの位置に座りますか?
何も考えなければ真正面に座ると思いますが、これは一番避けた方がよい席位置です。
この席位置は心理的に「敵対」を感じさせます。コーチ―にとっては尋問されているような感覚にもなり得ます。

一番理想的なのは机の角を中心として斜め位置にすわることですが、対峙するにしても席位置を真正面からずらすことです。

コーチングを受ける人と歩調を合わせるペーシング

コーチはコーチ―と歩調を合わせるペーシングという考えを採り入れることで、信頼関係を築くこともできます。例えば以下のようなことです。
・相手の言語(文章の構成や語彙)で話をする。
・話し方のパターン(声のトーンやボリューム)を合わせる。
・相手の体の動きやジェスチャーも反映させる(ミラーリング)

以上、できるところから信頼関係を築けるようなアクションを起こしてみてください。

2つの土台その2:コーチングの心構え

マインドフルネスな人
「信頼関係」とともに重要な土台となる考え方が、「コーチングの心構え」です。
「心構え」は言い換えると「マインドセット」とも言います。
ここえはコーチングに際し持っておくべき3つの心構えを紹介します。
1.中立の立場で臨む
2.意識を集中する
3.柔軟な姿勢で臨む

中立の立場で臨む

人は誰しも、他人を何らかの枠にはめたがります(これをステレオタイピングと言います)。
「この人は怒りっぽい」
「この人は仕事が遅い」など。
しかし、往々にしてそれらのことは過去にあった数少ないやり取りや経験から判断されているものも少なくありません。

また、「女性は〇〇だ」「若いやつは△△だ」といった無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)も中立的に会話することを妨げます。

これらを克服するために以下の点を意識することにより、中立的にコーチング会話を展開することができます。
・過去にとらわれず、会話をしている「今、現在」に意識をおく
・「無意識の偏見を持っているかもしれない」という意識を持つ
・「自分が持っている相手のステレオタイプとは違うものを持っているかもしれない」と考えてみる
・”感情”をできる限り抑える

意識を集中する

コーチング会話を行う前に、少し時間を取って考えてみてください。
まずは、自分(コーチ:コーチングをする人)と相手(コーチ―:コーチングを受ける人)の「状態」はどうでしょうか?「状態」とは心の状態です。お互い感情的になり過ぎていないか。人間は感情の動物です。感情が表に出過ぎると円滑なコーチング会話は望めません。

できる限り話すテーマは前もって合意しておきましょう。心の準備はいつの場合でも大切です。

そして、今、このタイミングでコーチング会話をすべきかどうか、改めて考えてみましょう。
先ほど述べた「あなた、あるいは相手が感情的になっている時」以外にも、「あなたが緊急の用件に取り掛かっている時」や「議論の余地のないトップダウン案件の時」など、いくつかコーチングを行うタイミングではないときは時を改めましょう。

柔軟な姿勢で臨む

どんなに会話の事前準備をしていたとしても、その通りに進むとは限りません。
皆さんも経験があると思います。
「こんな会話の展開になるとは想像していなかった!」
こんな時に必要なのは柔軟性(アジリティ)です。

以下のような心構えで柔軟に会話に対応してください。
・全てのシナリオに臨機応変に対応する
・話の展開が変わりそうなとき、
「え~」と思わず、「ほう~、そうきたか!」と ポジティブに捉える

・自分の考えと違うものであっても、「どうしてそのような考え方をするのだろう?」 と一旦、好奇心を持って考えてみる
・どこかで会話を楽しむくらいの姿勢を保つ

さいごに

ハートマークで信頼関係を表現する
コーチングを行うに当たり、身に付けておくべき土台ともいえる「信頼関係」と「コーチングの心構え」はとても重要ですので詳しく説明しました。これ以降のLDVコーチングメソッドの進め方につきましては、また次回のブログで説明します。

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